カメムシ撃退!マンション住まいでも安心できる対策法

マンションにお住まいの方で、カメムシが壁や窓、電灯に集まっているのを見たことはありませんか?

マンションの共有部分で殺虫剤を使用すると、周辺の住民から苦情がくる懸念もあり、使いにくいと感じている方も多いのはないでしょうか。

この記事ではマンションにお住まいの方向けに、カメムシが来ないようにするための対策をご紹介します。

マンションに現れるカメムシの原因と被害 

マンションでカメムシを見かける場合は、発生原因を特定して対策を行うことが重要です。

カメムシが発生する原因や被害、マンションでよく見られる種類についてまとめました。

カメムシが発生する原因 

近年の地球温暖化による暖冬とカメムシが好む植物の豊作によって、カメムシが越冬しやすく、生き延びやすい環境になっています。

また、ベランダで家庭菜園をしたり植物を育てたりしていると、カメムシは餌があると判断し、棲みつくこともあるため注意が必要です。葉の裏に白っぽい、黄色がかった白色の小さな卵を産みつけ、卵が孵化し、個体数が1匹から何倍もの数になる可能性も否めません。

カメムシは木々が茂る場所にいることが多いため、お住まいのマンションの近くに木々の多い公園や公共施設があると、カメムシを見かける機会が増える確率が高くなります。

カメムシが好む場所や植物については以下の記事で確認してみて下さい↓

なぜこんなに?カメムシ大量発生の原因と対処法を紹介!

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カメムシによる被害 

カメムシによる被害は以下のようなものがあります。

被害の一例

  • 洗濯物やプランターで育てていた植物に卵を産みつけていた
  • 大量に密集して、廊下や電気周りに常駐している
  • 室内で叩きつぶしてしまい、個体を素手で触ったことでかぶれた

カメムシは、日当たりの良い所だけではなく、暖かく薄暗いところも好むので、マンションの廊下、窓・網戸や玄関扉などにくっつくことがあります。特に、少しザラザラした壁や天井は、カメムシが留まりやすい場所です。

また、外出時および帰宅時や洗濯物を取り込む際には、カメムシが付着している可能性があるので、部屋に入る前に確認が必要です。

高層階にお住まいだとしても、エレベーターの中へ飛んで入ってきたり、強い風とともに飛来することもあり、油断はできません。高層階に住んでいても日頃からの対策が必要です。

カメムシの種類と特徴

マンションなどでよく見かけるカメムシは以下の2種類です。

名前特徴体長生息域発生時期
クサギカメムシ褐色の身体(黒っぽい茶色)13~18mm程度全国各地4月から11月
ツヤアオカメムシ緑でツヤがある14~17mm程度全国各地4月から11月

よく見受けられる2種類を紹介しましたが、カメムシ自体は世界に1,300種類以上存在し、種類によって個体差があります。どの種類も刺激を与えると悪臭を放ちますので、基本的に触らないようにしてください。

参考元

伊丹市昆虫館コラム:伊丹市昆虫館コラム|大量発生しているツヤアオカメムシの生態と対策の解説

伊丹市昆虫館ブログ 大量発生しているツヤアオカメムシの生態と対策の解説【2023年9月-】

カメムシ対策の基本 

カメムシが寄って来ないようにするにはどうすれば良いのか、マンション住まいでも可能な普段からできる対策は何かをまとめました。

掃除と整理整頓 

カメムシは、薄暗いところや風雨にさらされない場所が好きです。家庭菜園をしたり、観賞植物を置いていたりする場合は、落ちた葉や枯れた植物を放置しないようにしましょう。

落ちた葉の間や枯れた植物がある場所は、カメムシにとって隠れやすく生活しやすい環境であり、かつ越冬しやすい環境になります。できるだけ落ち葉や枯れた植物は放置せず、適宜掃除をしておくとよいでしょう。

洗濯機をベランダに置いている場合、洗濯機の下の隙間にカメムシがいる可能性もあるので、隙間の掃除は定期的に行ってください。卵を産みつけている場合、孵化すると、その場に大量発生してしまうことも考えられます。

手が届かない場所は、カメムシが寄って来ないように忌避剤を拭きつけることも有効です。カメムシが隠れられる場所自体を作らないことが大切です。

隙間をふさぐ

カメムシは、2mm程度の隙間があれば入ってくるので、入って来られそうな場所はできるだけ塞ぎましょう。

カメムシの侵入経路として考えられるのは、以下のような場所です。

  • 窓(網戸)
  • 玄関
  • ベランダ
  • ドレンホース(エアコンの室内機についているホース)

隙間テープやシート、ドレンホース用虫除けキャップなどを使って、カメムシを含むさまざまな虫が入って来ないようにしましょう。

テープやシート、キャップなどは経年劣化をしていることがありますので、定期的に見直しをしてください。

マンションでカメムシ対策をする際の注意点にも詳しく書いていますので、参考にしてください。

洗濯物の対策

晴れた日に外干しをすると、布団や衣服にカメムシが付いていたり、卵を産み付けられたりした経験はありませんか。

カメムシは、日当たりの良い暖かい場所を好み、特に白い色に引き寄せられる性質があります。

日当たりのいいベランダは、干された洗濯物は格好の産卵場所です。産卵をできるだけさせないように、外に干す際は目の細かい防虫ネットを被せて干しましょう。

また、洗濯物を取り込む前にカメムシがついていないか確認をしてください。外が暗い時に取り込んでしまうと、カメムシの存在に気づけないので、できるだけ日が昇っている空が明るいうちに室内に取り込みましょう。

室内でカメムシがくっついていることに気づき、慌てて取ろうとしてカメムシに刺激を与えてしまう可能性があります。カメムシは刺激を加えると危険を察知し、悪臭を放ち、そのまま飛ぶ場合も考えられます。刺激しないようにガムテープにくっつけて処理するか、静かに外へ放すようにしてください。

洗濯物にカメムシの卵が付着していた場合の対策を詳しく知りたい方は、以下の記事へ↓

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照明の対策

カメムシは明るく、白い明るい光に集まりやすい習性があります。家庭内では蛍光灯からLED電球に替えると有効です。

ベランダや庭がある場合、夜に外に出る際は室内の電気を消す、もしくは暗めにするなど明るさの調節をしましょう。

マンションでは防犯上、廊下の電気が常時点灯されていることが多く、個人の範囲で消灯することは難しいです。消灯できない、電球を替えることもできない場合は、自宅周りにカメムシを寄せつけない忌避剤を吹きつけましょう。

ただし、トラブル防止のため共用部分は必ず管理会社や周辺住民の了承を得てから使用してください。

カメムシを寄せつけないための予防策 

カメムシを寄せつけない方法はいろいろありますが、マンションにお住まいの方でも実践しやすいものを紹介します。

天然アロマの活用 

殺虫剤や忌避剤の代わりに、天然アロマオイルでカメムシ対策ができます。カメムシが嫌う香りを利用して、寄りつかない空間を作ることが可能です。

カメムシの苦手な香り

  • ミント(クリアミント)
  • ハッカ
  • ラベンダー
  • レモングラス

天然アロマの香りの持続期間は一般的な芳香剤より短いため、1週間程度で新しいものに交換して毎日残量を確認してください。

また、ペットと一緒に生活している空間では芳香剤・天然アロマはできるだけ使わない方が良いとされています。飼っている動物の種類にもよりますが、体調を崩してしまう可能性もあるので、購入前に必ず確認をしましょう。

参考元:エステー科学 【安全性】「消臭剤・芳香剤」ペットに害はありませんか?

植物の力を借りる

カメムシが苦手な香りを放つ植物を植えることも有効です。ミントや唐辛子、ラベンダーを植えて、カメムシを寄せつけないようにすることができます。

反対に、柑橘系やナス科の植物はカメムシの好物なので、たくさん呼び寄せてしまうことになります。

植物を植える前に、購入する前に、カメムシが好む植物ではないかを確認してください。また、植物がたくさん茂っているとカメムシの隠れ家になりやすいので、この点も注意が必要です。

カメムシが好む場所や植物については以下の記事をご参照下さい↓

なぜこんなに?カメムシ大量発生の原因と対処法を紹介!

春から秋にかけて姿をよく見かけるカメムシですが、「今までいなかったのに急にどうして?」と対処法に困ることがあるかと思います。皆様の悩みを解決すべく、カメムシが…

忌避剤の使用

そもそもカメムシ自体を近づけさせない方法の一つとして、カメムシ用の忌避剤を使用することが挙げられます。

カメムシが留まりやすい網戸や電灯周り、ベランダなどに吹き付けることで、近寄りにくい空間に変えることができます。殺虫する成分は入っていないので、その場でカメムシの死骸を見ることは少ないです。

カメムシ用忌避剤は、基本的に屋外での使用を想定した製品が多く、即効性はありません。定期的に散布することで、長期間にわたって効果を持続させることが可能です。

マンションでは廊下、玄関、網戸、ベランダなど、カメムシが侵入できる場所が多いです。日頃の予防策に加えて、カメムシスプレーを使い、よりカメムシを寄せつけない場所をつくりましょう。

カメムシを見つけてしまった時の処理方法

予期せぬカメムシとの出会いがあった場合の対処法をまとめました。

カメムシを発見したら

カメムシは刺激を与えると悪臭を放ち、危険を感じると飛び立ちます。見つけたら、まずは慌てずにカメムシへ刺激を与えないように離れてください。

駆除の準備をする際もできるだけ大きな動きはせず、カメムシを驚かせないようにしましょう。

カメムシの駆除方法にまとめていますが、掃除機で吸い込むことはしないでください。内部に臭いが付きますので、掃除機での駆除はおすすめしません

また、掃除機の先に専用器具を取り付けての駆除であっても、吸い込まれたという行為だけで刺激になります。カメムシに対しては控えましょう。

カメムシの駆除方法 

慌てず、手でカメムシに触れないように駆除をしましょう。カメムシが放つ汁によって皮膚炎を起こす場合がありますので、ご注意ください。

殺虫剤を購入、使用する際は、一般的な殺虫剤よりもカメムシ用の殺虫剤を選ぶと良いでしょう。

逃がすことが難しく、殺虫をするしかない場合、スプレーを個体に吹きかけると飛ぶ懸念があります。飛んでしまうと見失いかねないので、カメムシが飛ばないように筒状のもので囲ってから、殺虫剤を吹きかけると良いでしょう。

カメムシが生きている状態の場合

  • 粘着テープにくっつけて、潰さないように包む

 卵が見つかった場合は、潰れやすいので粘着テープで慎重に取り除く取る

  • ペットボトルの底を切って、スコップのように掬い、外に放つ

カメムシを潰してしまった場合

  • カメムシやカメムシが放った汁が付かないように手袋(ビニール袋も可)や火ばさみなどを使って回収する
  • 汁が皮膚についたら、石鹸もしくは食器洗い用洗剤ですぐに洗う

痒みや腫れなどの症状が出た場合は、皮膚科を受診する

  • 衣服に付いた場合は、界面活性剤入りの洗剤で洗う

風通しの良いところで乾かす

カメムシの死骸の処理

死骸だとしてもカメムシから漏れている汁に触れることで、皮膚に炎症を起こす場合があります。

死骸を見つけた場合、素手では触れずに手袋や火ばさみなどを使って拾ってください。小さなビニール袋に入れて燃えるゴミとして捨てましょう。

マンションでカメムシ対策をする際の注意点 

他の人と共用部分があるマンションでの対策方法についての紹介です。

マンションなどの集合住宅での対策

カメムシは身体が薄いため、2mm程度の隙間でも空いていると侵入が可能です。マンションによってはドアと壁の間の隙間が大きかったり、空気循環用の換気扇部分から入って来たりする可能性があります。

カメムシの多くなる季節である春から夏になる前(できるだけ寒い季節の内)に隙間が無いか、以前より隙間が広くなっていないかを確認しましょう。

もし、広がっている場合は、隙間テープやクッションなどで塞げられる部分は塞いでおくと安心です。

また、空気循環用の換気扇や空気溝などの常に外と繋がっている場所は、カメムシが入って来やすい場所です。雨や水が掛からず、少し暗く、暖かい場所を好むカメムシにとっては過ごしやすい場になります。

構造上塞ぐことができない場合は、細かい網状のネットを貼りつけたり、換気扇用の目の細かいシートで覆いましょう。もし、覆うこともできない場合、火気厳禁ではありますが、カメムシ忌避剤を拭きつけることもお薦めです。

建物によっては夜間の間、廊下や通路の電気が常時。カメムシは明るい光に寄ってくる習性があるので、マンションの通路や窓・網戸にたくさんいるのは、カメムシの習性によるものです。

忌避剤を拭きつけることで、カメムシは近寄りにくくなります。ガラス面にも使える商品も発売されていますので、拭きつけたい場所によって購入する商品を変更しましょう。

自宅周辺だけではなく、マンション全体に寄ってきて生活に支障がでる場合は、マンションの管理会社に相談しましょう。

専門業者への依頼

あまりにも多数のカメムシが集まり、生活に支障が出るほどの場合は、専門業者に駆除を依頼しましょう。

小さい子供や虫や虫の臭いに敏感な方がいる場合に有効で、専用の薬剤を使っての駆除・予防になります。

外壁やベランダになると、マンションでは管理会社や他の住人の方にも許可が必要です。大規模になる場合は、管理会社へ必ず相談をしてください。

まとめ:快適なマンション生活のために

マンションでカメムシを予防するには、カメムシが滞在できる場所を作らないことが大切です。

予防は、カメムシの多くなる季節である「春から夏になる前(できるだけ寒い季節の内)に行う」と良いです。窓や玄関などに隙間は無いか、以前より隙間が広くなっていないかを確認しましょう。

共用部分のあるマンションでカメムシの駆除を検討する場合は、個人を対象としたものかマンション全体を含めたものか適切なものを選択してください。

何匹もまとまって集まっている場合は、個人的な駆除では限界がありますので、マンション管理会社に相談するようにしてください。

日頃の予防策の一つとしてオススメしているのが、カメムシ忌避剤です。まずは寄せつけない環境作りから始めてみましょう。

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